告白できない

好きな相手に好きと言えずに悩んだ記憶は、誰にでも一つくらいはあるものではないでしょうか。
小中学生の頃を思い出せば、隣のクラスの異性に思いを寄せていた記憶が思い起こされるかもしれません。
もっと小さい頃まで記憶をさかのぼってみれば、隣の家の子がかっこよかっただとか憧れていたこともあるでしょう。

子供の頃はクラス単位で大勢の人達との出会いを繰り広げてきたといえます。
一クラスは三十人程度である事が一般的ですが、その中で好ましく思う異性が一人二人いたとしても、何ら不思議なことはありません。
ですが幼心に思いを寄せた相手に対して、好きですと素直に言えたという人はその数に対してぐっと下回るのではないでしょうか。

大人よりもずっと素直な子供時代でさえ、恋の告白には大きな勇気が必要なのです。
そこから十年二十年と年を取り、大人になった現在の自分を見れば、昔よりも素直さをなくし、思い人に告白するのは至難の業となっているはずです。
大人になってからの恋の障害はいくつかあります。
過去に告白に失敗した経験を持っている人なら、その時のトラウマが残っている場合もあるでしょう。
同じ職場の同僚であるなら、今後の仕事上での関係を踏まえたうえで、恋愛に関する感情が混ざってしまうと業務に差し支えるのではと危惧する場合もあります。

大人になればなるほど人には理性が備わりますが、それは裏を返せば素直な気持ちの欠落とも捉えられます。
どんなに良い出会いが目の前にあろうとも、理性が働いて口には出せないこともあります。
そうこうしているうちに時間が過ぎ去り、告白もできないままに年だけ重ねていたという残念な結果を迎えることもあるでしょう。

現実がだめならせめて出会いアプリだけでもと、アプリに縋ってみる人もいます。
しかしそういった経緯でアプリを利用していては、より一層出会いのハードルが上がる場合もあります。
現実にまだ出会えてさえいない相手に、素直な気持ちを見せられるか、メールの文面で相手の好意を探れるか、それらがどれだけ難しい事か分かっていないと、良い出会いは望めないでしょう。
素直な気持ちが欠けていては、現実でもアプリでも成功は難しいのです。